犬の里親・里子 ドッグ・ブリーダー パグ・イタグレのブリーダー イタリアングレーハウンド(イタグレ)ブリーダー パグ・黒パグのブリーダー
避妊・去勢について

アメリカでは、「ペットの安楽死を減らそう」と言うスローガンを基に、政府と獣医師、動物愛護団体とが協力して「アニマル・コントロール」を推進しております。
国民や政府や獣医師などに、ペットの過剰問題は「社会問題」として考えなくてはならないと言う認識を持っているからです。
更に、「不妊去勢手術により繁殖を抑えることにより、将来殺処分される動物たちの命を救おう」と言う考え方が前提にあるからです。
そして早期不妊去勢手術が、社会の必要性と獣医師の真剣に問題に取り組もうとする意思と努力の中で生まれました。

<「早期」についての概念>
早期・・・4ヶ月未満
従来・・・6ヶ月
遅延・・・6ヶ月以降

<早期不妊手術のメリット>
・医学的に多くの病気予防、緩和に有効である。
・行動学的に不適切な行動の緩和できる。
・遺伝的、社会的にもメリットがある。
・乳腺腫瘍の発生率にも大きな差がある。
※初回の発情前に早期不妊手術を行った場合、後から施した場合に比べもかなり低い発生率となっています。

<日本で不妊去勢をしない理由>
1.必要ない
2.可哀相
3.子猫・子犬を産ませたい
4.費用が高い
5.面倒

<アメリカで早期不妊手術の啓蒙が成功した理由>
1.ペット数の過剰は社会問題であることを世間に認識さました。
 (行政、獣医師、愛護団体が協力してPR、特に獣医師は医学的メリットを   強調して推進)
 ・シェルターが満杯
 ・シェルターが上手く回らない
 ・地域モラルの低下
 ・環境汚染
 ・注射による安楽死のため薬剤費用がかかる
 (アメリカでは1匹1匹注射による安楽死をさせています)
 ・安楽死用の薬剤の管理(盗難などされると犯罪に繋がります)
※シェルターとは遺棄された動物の保護施設で、その活動の1つとして
 里親募集なども行っています。

2.不妊去勢手術の費用を下げました。(一般的に、80ドル〜100ドル)
 ・獣医師たちが協力して手術費用を下げ、より多くの飼い主が不妊去勢手術
  を施せるようにしました。
 ・不妊去勢手術だけを行う不妊去勢手術専門病院の設立
  → クイック手術法の確立
※短時間で多くの手術をこなし、1頭当たりにかかる手術費用を安くし経営を
 成り立たせます。

3.市が手術バスを運営

4.不妊去勢手術を義務化しました。
 (1990年カリフォルニア施行 他の市は時期的に若干ズレがある)
  シェルターから里子に出した動物は全てその対象となり、9ヶ月齢前に
  手術を済ませないと罰金となります。
  健康上、医学上問題がある場合は、延期。

5.不妊去勢手術の前金制度。

6.犬の年間登録料に差をつける
  不妊去勢手術 無・・・ 100ドル
  不妊去勢手術 済・・・  10ドル

7.繁殖を許可制とする条例を施行しました。
  素人、プロに拘わらず全て許可制
  ブリーディングライセンス(許可証)を必要とする。
  違反したら罰金。

8.早期不妊去勢手術の医療技術の進化と安定。
  1990年後半 小児獣医学、小児麻酔獣医学、手術テクニックが普及。

<早期不妊去勢手術>獣医師の見解
・手術が簡単
・手術時間が短い
・犬猫の負担が少ない

<アメリカでの不妊去勢手術が安い理由>
80ドル〜100ドルが一般的な料金
・獣医師にとって世間に不妊去勢の必要性を浸透させることは社会的意義の
 あるものだ、という認識があります。
・「獣医師にとって社会的な役割の一つである」という認識を持っています。
・コミュニティー(社会的奉仕)としてやりがいのある仕事であるとの認識を
 持っています。
・ワクチンと不妊去勢手術は安くしてたくさんの犬猫に施す必要があるとの
 認識を持っています。
 もちろん、不妊去勢手術や手術が苦手な獣医師は存在するが、そのような場
 合、不妊去勢手術専門病院や得意とする動物病院を紹介するシステムが出来
 上がっています。
 不妊去勢手術は専門分野として確立し成り立っています。


参考及び引用文献  アメリカの獣医師による獣医学特別セミナー
          (早期不妊去勢手術)



大変難しい問題と考えます。
どちらにも、メリットとデメリットが存在しています。
特に避妊去勢の手術を選択してしまうと元には戻らなくなります。
獣医師によっても是非が分かれています。

避妊去勢をしない場合。
男の子でしたらマーキング、女の子でしたら年2回の生理が来ます。
躾やその際の管理によって気にならない方も多くいらっしゃる程度の問題では
ないのでしょうか。
ドッグランやドッグカフェで遊べなくとも我慢できます。

最大の問題が妊娠でしょう。
お庭で飼育している場合、少なくはなりましたが野良犬や脱走した男の子が
生殖行動をしてくれる場合が考えられます。
大体において生まれる子はミックス犬。奇跡のように犬種は一緒だとしても
血統書など申請できません。
里親探しも不自由します。
男の子は大型犬で、女の子は小型犬の場合、サイズが違いうまく交配ができな
い場合もあります。そんな時、男の子がいじれてしまい女の子に牙を剥くこと
も…。

室内飼育の場合、遺伝情報、遺伝疾患等確認してありますか?
里親さんは見つけられますか?

女の子では避妊手術において卵巣や子宮まで切除することによって女性疾患が
発症しなくなります。

避妊去勢手術を施した場合。
ホルモンのバランスを崩すと言われます。
太りやすくなったり、女の子は性格が少し強くなったりすると言われます。
皮膚病を発症する率も上がると言われます。

あなたの心が変わって、赤ちゃんを望まれても戻せません。

手術の危険性も心して下さい。
僅かですが手術による後遺症や死亡例、麻酔により目覚める事が無かったなど
聞かない話ではございません。

避妊去勢の手術代も獣医師によって違います。
数万円は覚悟下さい。
お住まいの市町村によっては補助金が受けられる地域もございます。

手術を選択なさるのであれば、男の子ならマーキングを覚える前が良く、女の
子なら早めの手術が疾病を発症しにくくなるとされます。
獣医師によって手術の日(生後何日)が違いますので、ホームドクターとご相談
下さい。

どちらにしても、あなたが考え決めることです。
大切な我が子の為に、じっくり考えご決断下さい。


先日、この様なニュースに驚かされました。

米ロサンゼルス市議会はこのほど、生後4カ月目までにペットの犬や猫の不妊あるいは去勢手術をするよう飼い主に義務付ける条例案を可決した。同様の条例は小規模自治体では導入例があるが、約400万人の人口を抱えるロスのような大都市での施行は米国内で初めてとなる。
(時事通信社 - 02月16日 07:03) 著作権法第32条より「引用」

先般より、このような条例が議会に提出される話はいくつか聞いておりました。

それでも、健康な体にメスを入れることを疑問に感じる方や、宗教教義やポリシーによって避妊去勢を強いることへ否定的な方、手術を行うことによる麻酔剤の危険性やホルモンバランスの異常に危惧を感じる方、愛する子の血統の繋がった子孫を望む方、強制力のある法的な施行に嫌悪を感じる方などから強固な反対が起こり、否決なり保留されると思っておりました。

しかし凄い事が起こりました。
一般的にも動物愛護を重視するお国柄であり、ある面では過剰なほどの行動や考えを押し付けるなどの嫌らしさを感じることもあるのですが決まりましたね。

ロサンゼルスほどの大規模な都市で成功を収められれば、犬猫の処分に困っている他の自治体もこぞって模範していくでしょう。

考えもない繁殖は起こらなくなります。
過剰となる仔犬は産まれなくなります。

生殖行動すら人が管理することの善悪はあるでしょうが、人間が邪魔となったワンコは殺処分するなどと言う行動が減る可能性があるのならチャレンジしても良いのではないでしょうか。

かのロサンゼルスでも年間に数万匹は動物収容所で殺処分されているようです。
条例案を提出したアラルコン市議は「不妊義務化でその数を減らすことにより、ロスは人道的な街になれる」と主張されています。

「早い時期の手術はペットの健康を害する」の意見があるようですが、確かに生後4ヶ月までの手術とは早い気が致します。
チワワ(ティーカップサイズ)などの犬種の場合、私達が嫁がせる際にも生後3ヶ月以上までお待たせする場合もしばしばあるほどですから。
大型犬の多いアメリカならではでしょうか。
獣医師を含めた検討が必要です。

また、ワンコが種として消え去ってしまう可能性もあります。
ワンコは既に人間にとって掛け替えのないパートナーです。
ニーズに合った頭数の作出と、遺伝性疾患の排除されたブリーディングは更に重要となり必要となります。
国家による資格試験を通った者だけに絞り込んだブリーディングのライセンス発行も合わせておこなわなくてはなりません。
さすれば、知識もなく、学ぶ気もなく、現業として営み生活の糧としているだけの理由の繁殖屋は廃業に追い込まれても仕方ないとしましょう。

ブリーダーより麻酔や薬に弱いとか、子宮膿腫や癌などの疾病で出やすい等血統的な情報を集め、正否、善悪は飼い主さんである彼方がしっかり考え、お決めになること。

ワンちゃんを守ることは飼育者である彼方の義務です。
                                                                                                   09.08/04
避妊・去勢
ワンちゃんの医療費は年々高騰しています。
万一のために早めの保険加入をお勧めします!!

   無料 
犬の里親・里子募集
 TOPページ